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インチュニブが日本で販売されて、ADHDの薬として使えるものがインチュニブ・コンサータ・ストラテラの3種類になりました。

新しいADHDの薬ということでインチュニブを服用してみたいと思う人が多いと思うのですが、コンサータ・ストラテラとどのように違うのでしょうか?

今回はADHD治療薬であるインチュニブ・コンサータ・ストラテラの違いを項目ごとに比較してみました。

適応

ADHDはもともと子供にしかあらわれない症状と考えられていました。

しかし、その後の研究により大人でもADHDの症状があるということが判明しました。


ADHD治療薬がどの人にも処方できればいいのですが、当時行われた治験(販売前に行われる試験)の関係により対象者に制限がある場合があります。

ここでは、ADHDの薬がどのような適応になっているかをまとめています。

コンサータの適応

コンサータの適応は

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

です。

コンサータが発売された当時は子供のADHDに対してしか適応がありませんでしたが、2013年12月に適応が追加され大人のADHDへも処方できるようになりました。

ストラテラの適応

ストラテラの適応は

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

です。

ストラテラもコンサータと同じように発売された2009年6月には子供のADHDにしか処方できなかったのですが、2012年8月に大人のADHDへも処方できるようになりました。

インチュニブの適応

インチュニブの適応は

小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD)

です。

つまり大人のADHDの人は現時点ではインチュニブを服用することができません。

ただ大人のADHDの適応を追加するための治験は、すでに始まっていると思います。

インチュニブの大人ADHD適応追加については、別の記事でまとめましたのでよかったらご覧下さい!

剤形

剤形についてはあまり気にされないかもしれませんが、薬を服用するにあたってとても大切な部分です。

たとえ効果があるとわかっていても、服用する人にとって苦手な剤形であると毎日の服用が苦痛に感じ継続を断念してしまうことがあります。


またADHDの場合小さな子供も飲むことがあるので、薬の剤形が大きいと飲みにくくなってしまいます。

ADHDの治療薬に限らす苦手な剤形がある場合は、事前に伝えておくといいですね。

コンサータの剤形

コンサータには規格が18・27・36㎎があり、剤形は錠剤です。

大きさは36㎎で

  • 長径15㎜
  • 短径6.8㎜

です。

見た目ではよくわからないかもしれませんが、コンサータ錠はただの錠剤ではなく速効性と徐放性を併せ持つ製剤的工夫がされています。

コンサータ 剤形

簡単にコンサータの錠剤について説明すると

まず一番外側にあるフィルムコーティングが溶け、フィルムコーティングの内側にある薬物コーティングが溶け出します【速効性】。

そして薬物コーティングがなくなると、放出制御膜に水分が浸透してプッシュ層が膨張し放出口から少しずつ薬物が放出されます【徐放性】。

この徐放性によって1回の服用で約12時間効果が持続します。


また低用量で薬が放出により血液中の薬物濃度の上がり方がゆるやかなので、依存するリスクが低くなっています。

ストラテラの剤形

ストラテラの剤形にはカプセルと内用液があります。

ストラテラの剤形:カプセル

ストラテラカプセルの規格には5・10・25・40㎎とありますが、大きさは

  • 長径15.8㎜
  • 短径5.85㎜

とどの規格も同じです。



あえてやらないとは思いますが、ストラテラカプセルは開けずに服用しましょう。

もしストラテラカプセルの中に入っている成分が目に入ってしまうと強い刺激性がでることが報告されています。

ストラテラの剤形:内用液

カプセルで服用するのが苦手な人は、こちらの内用液のほうがいいですね。

ストラテラの成分自体は苦みがあるので、内用液には甘味料・香料(ラズベリー)が入っています。


飲み始めは甘いのですが、味覚が敏感な人は最後に苦みを感じることがあります。

味を誤魔化すために飲み物や食べ物と混ぜようと考えるかもしれませんが、混合や薄めた時の安全性や有効性は確認されていないので原液のまま服用するようにしましょう。

こちらもカプセルと同じように、目に入ると強い刺激性がでるので注意が必要です。

インチュニブの剤形

インチュニブの剤形は錠剤です。

インチュニブ錠の規格には1・3㎎とありますが、大きさは3㎎で

  • 長径7.9㎜
  • 短径4㎜

となっています。

この大きさはコンサータやストラテラに比べて小さいので、大きい錠剤が苦手でストラテラ内用液の味も苦手な子供には服用する価値があると思います。

発売日

ここではADHD治療薬の発売日について比較してみます。

発売日が前であるほど処方されている期間が長いということになります。

そのため薬の服用データがたくさん蓄積されており、実績や信頼性が高くなります。

また服用データが積み重なることによって、長い間薬を服用した場合どのような効果や副作用がでるのか予測を立てることができます。


逆に発売日が新しい薬は今までにない作用機序、副作用の軽減など他の薬に比べてメリットを打ち出す薬が多いです。

そのため以前の薬で副作用が辛かった、服用回数が多くて飲み忘れが多かったなどで服用を継続できなかった人は試してみる価値があるでしょう。

コンサータの発売日

コンサータが発売されたのは2007年12月です。

海外では2000年8月から使わているので、実績のある薬といえます。

コンサータが発売される前は適応外ですが、リタリン(成分はコンサータと同じメチルフェニデート)がADHDの人に処方されていました。


しかし2007年の後半にリタリンにある事件が起きました。

その事件とはリタリンをもっと欲しいと思った患者が、処方箋をコピーしてリタリンを不正にをもらおうとしたという事件でした。

これがきっかけでリタリンに注目が集まると、医師においてもきちんと診察してリタリンを処方していなかった状態も明らかになりました。

そのためリタリンの処方には規制をすべきだという意見があがり、適応外であるADHDには処方できなくなりました。

今までリタリンでADHDを治療していた人にとっては厳しい状況になったのですが、ここで発売されたのがコンサータです。


「剤形」の項目で説明しましたがコンサータの錠剤には工夫がしてあるため、リタリンより依存リスクが低くなっています。

またコンサータも適正に処方されるように処方医が限定されているので、乱用における対策も講じられています。

発売当時は規格が18・27㎎しかなかったのですが、その後大人のADHDの人へも適応が追加になったので36㎎が2014年5月に発売されています。

ストラテラの発売日

ストラテラの剤形にはカプセルと内用液があります。

最初に発売されたのはストラテラカプセル5・10・25㎎で2009年6月です。

海外では2002年11月から使われています。

その後ストラテラカプセルにおいても大人のADHDへの適応が追加になったので40㎎が2012年8月に発売されました。

ストラテラ内容液は2013年11月に発売されています。

インチュニブの発売日

インチュニブの発売日は、2017年の5月です。

海外では2009年9月から使われています。

日本で発売されているADHD治療薬の中では、一番新しいものとなっています。


早速インチュニブを処方してもらった人もいるかもしれませんが、現時点では新薬の規定により14日間しか処方できません。

インチュニブのの14日処方制限については別の記事にまとめましたのでよかったらご覧下さい!

禁忌

禁忌とは条件に当てはまる人は絶対に飲んではいけないことを示しています。

この項目が多いと服用できる人が限られてしまいます。

なので禁忌がない薬は処方しやすい薬と言えます。

コンサータの禁忌

コンサータの禁忌は

  • 過度の不安、緊張、興奮性のある患者
  • 緑内障のある患者
  • 甲状腺機能亢進のある患者
  • 不整頻拍、狭心症のある患者
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 運動性チックのある患者、Tourette症候群又はその既往歴・家族歴のある患者
  • 重症うつ病の患者
  • 褐色細胞腫のある患者
  • モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者

と全部で9つあります。

比較的禁忌の項目が多いので、人によってはコンサータを服用できない場合があります。

ストラテラの禁忌

ストラテラの禁忌は

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者
  • 重篤な心血管障害のある患者
  • 褐色細胞腫又はその既往歴のある患者
  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 閉塞隅角緑内障の患者

と全部で5つあります。

コンサータに比べると項目が少ないので、コンサータが服用できなかった人でもストラテラなら服用できる可能性があります。

インチュニブの禁忌

インチュニブの禁忌は

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
  • 房室ブロック(第二度,第三度)のある患者

と3つあります。

コンサータやストラテラの禁忌の内容は異なりますが、禁忌の項目が少ないのでADHD治療薬の中でも服用しやすい薬です。

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薬価

ADHDの薬は長期間服用する傾向にあるので、薬価が高いと経済的に大変です。

そのため服用する薬はどのくらいの値段なのかは知っておいたほうがいいです。

コンサータの薬価

コンサータには3つの規格(18㎎、27㎎、36㎎)があり、それぞれに薬価は以下の通りです。

薬価(円)
コンサータ18㎎
337.8
コンサータ27㎎
374.3
コンサータ36㎎
402.6

1錠が300円以上なので、保険があるとはいえ毎日服用するとなると結構な負担になることがわかります。

実際に1か月どのくらいかかるのか、医療費を少なくする方法については別の記事にまとめましたのでぜひご覧ください。

ストラテラの薬価

ストラテラには4つの規格(5㎎、10㎎、25㎎、40㎎)と内用液があり、それぞれに薬価は以下の通りです。

薬価(円)
ストラテラカプセル5㎎
272.5
ストラテラカプセル10㎎
324.7
ストラテラカプセル25㎎
409.5
ストラテラカプセル40㎎
461.2
ストラテラカプセル内用液0.4%(1ml)
209.2

コンサータと同じくらいストラテラの薬価も高く設定されています。

特にストラテラ内用液0.4%においては、薬価が高めです。



例えばもしストラテラ内用液で大人のADHDの開始用量である40㎎を服用するならば、ストラテラ内用液0.4%を10ml服用することとなります。

よって

ストラテラ40㎎

=ストラテラ内用液0.4%の1mlの薬価×10

=209.2×10

2092

とストラテラカプセル40㎎の1カプセル分の薬価(461.2)の約4.5倍になります。

なのでカプセルが苦手でなければ、カプセルで服用したほうが薬代は安くすみます。

   

インチュニブの薬価

インチュニブには2つの規格があり、薬価は以下の通りです。

薬価(円)
インチュニブ錠1㎎
412.2
インチュニブ錠3㎎
544.3



一番少ない用量で薬価が400円越えと高めに設定されています。

インチュニブ錠の場合は体重が増えるほど飲む量が多くなります。

そのため子供が成長するにつれて、薬代が高くなることとなります。

具体的に1ヵ月にどのくらいかかるのかについては、別の記事にまとめましたのでよかったらご覧下さい!

服用方法

服用方法は薬の成分や製剤の特性によって様々ですが、服用回数が少ないほど服用を継続しやすいです。

また服用のタイミングに制限があると人によっては飲むことができないことがあるので、時間のタイミングに制限がない薬が飲みやすい薬といえます。


ここではそれぞれのADHD治療薬の服用方法についてまとめていますので、自分のライフスタイルにあった薬を見つけてみましょう。

コンサータの服用方法

コンサータの服用方法は1日1回朝に服用します。

朝であれば食前でも食後でも問題ありません。



1日1回の服用と服用回数は少ないですが、コンサータには覚醒作用があるので午後に服用すると寝付きが悪くなります。

なので仕事が夜間勤務や昼夜交代制勤務の場合は、いつにコンサータを服用すればよいか医師ときちんと相談しておきましょう。

ストラテラの服用方法

ストラテラの服用方法は18歳未満と18歳以上で少し異なります。


まず18歳未満の場合は

1日2回に分けての服用となります。

そして18歳以上の場合は

1日1回または1日2回に分けての服用となります。

18歳以上になると家庭や仕事で忙しい人もいると思うので、1日1回で服用できるのはいいですね。

ただ、1日2回で服用するより1日1日1回で服用するほうが副作用(悪心、食欲減退及び嘔吐)の発生頻度が高いという報告もあるのでその点は注意が必要です。

インチュニブの服用方法

インチュニブの服用方法は1日1回です。


飲む回数が少ないので、飲み忘れしにくい薬と言えます。

飲む時間については制限がないので、医師から指示された時間に服用するようにしましょう。

効果

実際に薬を飲んでどのくらい効果があらわれるのかは、みなさんが気になることでしょう。

効くかどうかは個々によって異なるので、実際に薬を飲むことが一番だと思います。


ただすべての薬は販売する前にどの程度効果があるのかの試験(治験)が行われているので、この結果を見比べてみるのも1つの手です。

インチュニブにおいてはまだ大人のADHDへの適応がないので比較はできませんが、子供のADHDについてはどのADHD治療薬を行っています。

以前にコンサータ・ストラテラ・インチュニブによる子供ADHDへの効果について記事をまとめましたのでよかったらご覧下さい!

大人のADHDへの効果については、インチュニブに大人のADHDへの適応が追加されたらここで比較したいと思います。

副作用

どの薬においても副作用がないものはありません。

発生頻度が少ない副作用まで知っておく必要はありませんが、起こりやすい副作用は知っておくといいでしょう。

ただ、起こりやすいからといって、服用したすべての人にでるわけではないのでそこは注意して下さい。

コンサータの副作用

臨床試験(薬を販売するための試験)ではコンサータを服用した76.8%の人に臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。

これらの副作用の中でも比較的起こりやすいものは、

  • 食欲不振(39.7%)
  • 動悸(21.7%)
  • 不眠(15.4%)

です。

これらの副作用の詳細な内容と対策方法については、以前にまとめましたのでよかったらご覧下さい!

ストラテラの副作用

臨床試験(薬を販売するための試験)ではストラテラを服用した75.2%の人に臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。

これらの副作用の中でも比較的起こりやすいものは、

  • 頭痛(22.3%)
  • 食欲減退(18.3%)
  • 傾眠(14.0%)
  • 腹痛(12.2%)

です。

コンサータと違いストラテラは眠気がでることがあるので、車の運転や機械の操作などには気をつけるようにしましょう。

インチュニブの副作用

臨床試験(薬を販売するための試験)ではインチュニブを服用した74.8%の人に臨床検査値異常を含む副作用が報告されています。

これらの副作用の中でも比較的起こりやすいものは、

  • 傾眠(57.5%)
  • 血圧低下(15.4%)
  • 頭痛(12.2%)

です。


インチュニブにおいては眠気が比較的あらわれやすいと言えます。

眠気や血圧低下の詳しい内容と対策方法については、別の記事にまとめましたのでよかったらご覧下さい!

まとめ

今回はADHD治療薬のコンサータ・ストラテラ・インチュニブをいくつかの項目に分けて違いを比較してみました。

ほかの分野の薬と比べるとまだADHD治療薬の種類は少ないですが、その中でも自分にあった薬を見つけられるといいですね!

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