- 友達にケガをさせてしまった
- 授業中に教室からでていってしまった
このように子供にADHDの症状があると思いがけない行動をとることがあるので、接し方や対応の仕方に苦労されている方が多いです。
またどのように対応していいのか思い悩んでしまい、うつなどの精神障害を引き起こす危険性もあります。
そこで今回はADHDの子供と良好な関係を築くための接し方・対応の仕方について紹介したいと思います。
目次
- 1 子供のADHDの症状
- 2 ADHDの子供との7つ接し方・対応の仕方
- 2.1 ADHDの子供との接し方・対応の仕方①大人の基準で叱らない
- 2.2 ADHDの子供との接し方・対応の仕方②強引なしつけや体罰はやらない
- 2.3 ADHDの子供との接し方・対応の仕方③エネルギーを発散させる場を与える
- 2.4 ADHDの子供との接し方・対応の仕方④行動を3つに分類する
- 2.5 ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑤承認・称賛・感謝を言葉にする
- 2.6 ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑥ポイント制度でご褒美を
- 2.7 ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑦一緒にいる時間をつくる
- 2.8 ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑧適切な無関心
- 2.9 ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑨警告とペナルティ
- 3 まとめ
子供のADHDの症状
ADHDというのは「Attention-Deficit Hyperactivity Disorder」の頭文字をとったものです。
日本語では注意欠如・多動症といい、子供の5%はこのADHDであるといわれています。
ADHDの症状としては
- うっかりミス、集中困難、忘れ物などの不注意
- じっとしていない、落ち着きがないなどの多動性
- 思い付きで行動するなどの衝動性
があります。
子供によってそれぞれの症状の強さは異なり、成長することでだんだんみられなくなることもあれば、大人になっても症状が残ることもあります。
子供のADHDの症状の特徴については、以前にまとめたのでよろしければご覧ください。
ADHDの子供との7つ接し方・対応の仕方
それではここからADHDの子供と関係がよくなるための接し方・対応の仕方について紹介していきます。
一度にすべてのことをやろうとするのは大変なので、1つ1つ実践していきましょう!
ADHDの子供との接し方・対応の仕方①大人の基準で叱らない
ADHDの子供が何か問題を起こしたりすると大人は子供の心を疑ったり、まじめさが足りないと思ってしまいがちです。
子供の心や気持ちは見えにくいものです。
大人の推測によって怒ることは子供の本当の気持ちや事情を無視したものになりやすいので、すぐに叱るのではなくまずは一呼吸おきましょう。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方②強引なしつけや体罰はやらない
大人が不注意の症状が強いADHDの子供見ていると
- 要領が悪い
- ぐずぐずしている
- どんくさい
と思ってしまうため、イライラしてしまうことがあります。
するとつい手がでてしまったり、怒鳴ってしまいがちです。
ここでどうせダメな子だと諦めてしまうのではなく、親自身が自分の気持ちをコントロールし、子供のいい面を見つけるようにしましょう。
そうしないと子供を叱っても反抗されるだけで、自分の子供が憂さ晴らしで他の子供を叩いたり悪口を言ってしまう危険性があります。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方③エネルギーを発散させる場を与える
多動性や衝動性が強いADHDの子供は元気がよすぎるため、友達や学校でトラブルを引き起こしてしまうことが多々あります。
どうしてこんなに活発なのか悩んでしまうかもしれませんが、この場合、ADHDの子供は活動性が高いことを認識することが大切です。
そしてエネルギーを発散させる場を与えるといいですね。
例えば
- スポーツクラブで思いっきり運動させる
- 夏休みに泊りがけのキャンプに参加させる
- 田舎の自然で自由に遊ばせる
などADHDの子供が元気よく動ける運動やイベントがオススメです。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方④行動を3つに分類する
子供の行動の1つ1つを
- 望ましくて増やしたい行動
- 認めたくない行動
に分けていませんか?
このように分類するとどうしてもADHDの子供は認めたくない行動が山積みになってしまい、対応が大変だと感じてしまいます。
そこで『認めたくない行動』をさらに2つにわけて
- 困った行動であるが目くじらをたてるほどではない行動
⇒『減らしたい困った行動』 - すぐに止めなければならない行動
⇒やめさせるべき危険な行動
に分類してみましょう。
こうすると本当に止めるべき子供の行動が2~3個になるので心理的に楽になります。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑤承認・称賛・感謝を言葉にする
ADHDの子供は問題を起こす行動ばかりしかしないと捉えがちですが、きちんと行動をみていると認めるべき望ましい行動をとっていることに気づきます。
もし認めるべき望ましい行動を子供がとった場合は、承認・称賛・感謝を意識して与えることが大切です。
承認とは子供がみせてくれた望ましい行動を言葉にすることです。
例えば
- お友達におもちゃを貸してあげられたね
- 宿題をきちんと提出できたね
- 先生にきちんとあいさつができたね
などがあてはまります。
そして称賛とはほめてあげることです。
例えば
- 自分で歯磨きができて偉いね
- ご飯を残さないで偉いね
などです。
最後に感謝とは「ありがとう」という気持ちを表すことです。
- お皿を洗ってくれてありがとう
- 片付けを手伝ってくれてありがとう
が該当します。
これらの言葉を笑顔で言ってあげるともっと子供は喜んでくれるでしょう。
ただこれらの言葉に続けて、「いつもできたらいいのにね」など皮肉や説教を続けてしまうと逆効果になってしまうので注意しましょう。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑥ポイント制度でご褒美を
承認・称賛・感謝を言葉にする大切さについては説明しましたが、特に褒めることは意識するといいでしょう。
というのもADHDの子供はマイナスなことで親や先生から注目を浴びることが多いので、褒められる機会が少ないです。
なので子供の欠点ばかり目を向けず、いいところを見つけるようにしましょう。
ここで褒めるという言葉も大切なのですが、ぜひ活用してほしいのがポイント制度です。
やり方としてはほんの少し頑張ればできるような目標を決めて、それができたら1ポイントを与えます。
そして30ポイント貯まったら好きなお菓子やマンガを買ってあげるなどご褒美を与えます。
「偉い」、「よくできたね」などの言葉ももちろん大切なのですが、ご褒美を与えることでやってほしい行動をとってくれるようになります。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑦一緒にいる時間をつくる
親は子供の身の回りの世話をすることに、日々追われがちです。
そのため子供と楽しく過ごすという大切な時間を持てずにいることが多いです。
特にADHDの子供は生活面をサポートすることに時間がかかってしまうのでなおのことです。
そこで毎日15~20分の時間をとって子供の遊んでいる所に行き、一緒にいる時間をとるようにしましょう。
こうすることで子供との間の緊張感が和らぎ、子供の反抗的な態度も減ってきます。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑧適切な無関心
子供は親にかまってほしい気持ちが大きいので、れば叱るほどトラブルを生み出す行動をとってしまうことがあります。
そのため親はある程度の適切な無関心をとる必要があります。
適切な無関心を親がとると、子供はかまってもらえなくなるので問題を引き起こすような行動が少なくなってきます。
ただここで1つ大切なことがあります。
それは親が注目してくれないことの意味を子供が理解できていない場合があることです。
このことを避けるために例えば「テレビを消して寝る時間だよ」とやるべきこを言ってから無関心を始めるといいでしょう。
そして、親を困らせる行動を止めて望ましい行動をとった場合は、先ほど紹介した承認・称賛・感謝の声掛けをきちんとしてあげるといいですね。
ADHDの子供との接し方・対応の仕方⑨警告とペナルティ
- 友達に暴力をふるう
- お店で駄々をこねる
- 商品を壊す
などは認められない、あるいは危険な行動なのですぐに止めなければいけません。
その場合、怒鳴りつけるだけではその場しのぎにすぎません。
危険な行動を減らす1つの方法として、ペナルティを与えることをお勧めします。
ペナルティの内容は例えば
- 自室に10分間いなければならない
- 買い物中ならば、買い物を中止しすぐに帰宅
などが挙げられます。
ペナルティの与え方は認めがたい行動が始まったら、まずは穏やかな声で
- ○○はやめなさい
- ○○はしないという約束だよね
とはっきり警告することが必要です。
そして警告する回数は1回だけと決めておくことが大切です。
もしこの警告で危険な行動を止めれたら、望ましい行動なので承認、感謝、称賛を忘れないようにしましょう。
そして認めがたい行動を変えなかった場合は、必ずペナルティを与えるように決めておきましょう。
まとめ
今回はADHDの子供との関係がよくなる7つの接し方・対応の仕方についてまとめてみました。
ADHDの症状がなくても子供との対応や接し方は難しいものです。
考え込まないで、1つ1つ対応や接し方を改善していきましょう!
今日から児童デイに働きに行きます。この記事を読み、ADHDの子どものことが多少理解出来、為になりました。頑張ります。